羅のコートのご紹介

4月に入って店頭は単衣・夏物にガラッと変わりました。
もう夏物なの?
そう仰る方もいらっしゃると思います。
しかし!青山ゑり華の商品アイテムには「プレタ」という物がほとんどありません!
つまりほとんどの商品に「仕立て」が必要なのです。
その仕立ては通常1ヶ月は見て欲しい。
ですのでなるべく早い時期から夏物をお見せしていないと、夏に間に合わない!
という事態になってしまいます。
このブログをお読みの貴方、そんなわけですからもし今年夏物に挑戦してみようかなってお気持ちが御座いましたら、是非早めにお出掛けくださいませ。

さて、本日ご紹介するのは夏のコートです。
私は「夏でも帯出しで歩かない運動」の会長を務めています。(非公認団体の自称)
この薄物のコートは桜が散ったあたりから8月、9月頃まで活躍します。
え~、夏はただでさえ暑いのに何でコートを着るの??
そう思う方もおいでだと思います。
はい、その通りで御座います。
私だって浴衣や小千谷縮などの麻のきものに羽織って頂こうとは思っていません。

でも貴方がもし、お茶席やお呼ばれなどで絽の無地や小紋、附下や訪問着で出掛けることがあるとしたら!
そんな時には羽織でも道行きでも一枚重ねて欲しいのです。
その理由として大きくは2つ。
薄物のコートは透けます。
その透け感が貴方の装いを1ランクも2ランクも上質な物にしてくれます。
洋装の貴婦人がノースリーブのワンピースを着ただけでは外には出ませんね。
編み目のような布地であっても必ず一枚、羽織ります。
それと同じように、和装でもなにか一枚重ねると、とにかく上品になります。

もうひとつ
夏ですから薄い色のきものや帯が多いかも知れません。
電車や人混みは気が気ではありません。
たとえ目の粗い生地であっても、一枚重ねていると安心です。

夏は暑いです。
そんな中で薄物のコートや羽織を着て凛としているお姿とお気持ちがさらに美しいのです。

そんなわけでゑり華には色々なタイプの薄物のコートがあります。
その中の一つをご紹介

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羅のコート地です。
京都は西陣で織られています。
もっと近寄ってみましょう。

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編み目のように見えますね。
しかもよろけています。
さらにアップで見てみましょう。

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面白い織ですね。
この様に編み目のように見える織を「羅」と言います。
羅と言えば人間国宝の北村武資氏が有名ですが、こちらは織機で織られていますので、
大それた価格では御座いません。
かつて西陣では帯以外にも様々な織物が織られていました。
夏の紗や羅の生地もたくさんありましたが、今では数少なくなって寂しい限りです。
現在残っている機屋さんを失わないためにも我々はお客様にお勧めしなければならないと思います。

着物っていいね!
店主 花岡 隆三

西陣織 羅織コート地「羅・オーロラ」
素 材: 絹100%

この商品に対するお問い合わせは
電 話 03-6427-2720
メール info@erihana.co.jp
青山 ゑり華までお願い致します。

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