青山ゑり華の店頭は4月より夏物が並びます。
年々夏物の生産が少なくなる中でこれはと思う物が少なくなっている状況です。
ゑり華でも以前に比べると夏着物の入荷が減っています。
そんな中でも帯は単衣から締められるので要望が多く頑張って仕入れています。
本日ご紹介するのは沖縄の城間栄順さんの藍型(イェーガタ)九寸帯。
よく市場には藍色の濃淡で染め上げた物を藍型と言っているお店があるようです。
しかし、私の知る限りそれは藍型とは言えず、藍濃淡に染めた紅型です。
写真の帯をご覧ください、これが本物の藍型です。
藍型は染に琉球藍を使います。
藍は藍瓶に藍を建てて生地を浸して染めます。
大雑把に工程を説明すると。
先ず白生地に型紙で糊置きをします。
次に通常なら糊の置かれていないところを色を塗るのですが、藍型は藍の濃淡で表現してゆきます。
そこで一番白く残したいところを糊でさらに蓋をしてしまします。
それを藍瓶につけて染めます。
すると浅い藍色に染まります。
次に薄い藍色に残したいところを糊で蓋をし、さらに藍瓶に付けます。
こうやって段々濃い色に濃淡を付けていきます。
地染めする前に隈取りなどを染めます、これは染料で入れます。
一旦全部糊を落します。
最後に柄の部分をすべて糊で蓋をして藍瓶に付けて地染めをします。
こうして何回も藍瓶に付けられて出来たのが藍型です。
臭いをかぐと藍の爽やかな臭いがします。
どうですか?
たんに藍色で染め分けられた物とは全く違うことが分かってもらえましたか?
こちらは小千谷の夏生地に染められた藍型です。
栄順さんのお父様栄喜さんから受け継がれた柄です。
城間栄順作 琉球藍型九寸帯
表地価格 399,000円(税込み)
仕立上り参考価格 423,150円(税込み)
※お仕立上り価格には色止め・帯芯・お仕立代(国内手縫い)を含みます。
こちらの品は完売致しました、ありがとうございます。