藍染めの古布

私の父は昭和40年頃よりボロ集めをしました。
そのボロは時を経て輝きを放ちはじめています。
その中の木綿の藍染めの夜具・のれん・風呂敷は庶民が生活のなかで大切に使い込んだもの。
ここ二十年以上眠ったままになっていました。
バブルの以前から古く汚いものに誰も目もくれなかった。
いまその古く汚いものが、使い込まれた味わい深いものとして目を向けてくれる人が現れ始めた。

その中のひとりが四国で藍の栽培から石鹸や手拭いなどを作っている「藍色工房」の板東未来さんです。
藍の作り手だけにこの使い込まれた藍染の古布を最高に愛おしんでくれます。
見てください、古布を見て選ぶ彼女の表情を、やさしい手を。

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長く眠っていた古布達がいま目覚めの時を迎えました。
板東さんの手によって形を変えて「何か」になります。
私はそれを楽しみに待ちます。
止まっていた時が再び動き始める予感。
父もきっとワクワクしながら見守っていると思います。

店主 花岡 隆三