久しぶりに城間栄順さんの新作が入ってまいりました。
「海想」と名づけられたこの帯、色のコントラストがとても素敵です。
媚茶色の地に、それを濃くした色で海草と貝殻の模様が染められています。
そして、お太鼓部分には窓から覗いたような鮮やかな海の中の景色を紅型で。
海流に踊る昆布に、たくさんの小さなふぐに、お花のようなイソギンチャクのような…
おとなしい、というかはっきり言って「地味め」な地に映える明るい海。
見た瞬間はっとして、それからしみじみと眺めてしまうこの光景。
ああ、もしかしたらこれは、夢の中なのかしら?
それで「海想」という名に?
前柄は関東巻きですとこう。
窓が大きめで目立ちますね。帯〆で邪魔をしたくないほどの美しさです。
関西巻きですとこちらが出ます。
お花?イソギンチャク?がなくなり、窓も小さめに。夢からこぼれてきたのかしら。
帯留で他のお魚を加えても楽しそう。
なんだか見ていると沖縄に行って海に入りたくなります。
紅型だからというのもあるでしょうし、城間栄順さんだからこその鮮やかさだというのもあるでしょう。
でもシュノーケリング好きとしては、あの海があってのこの色彩のような気がしてしまうのです。
せめて今夜は沖縄の海の夢が見られますように。
そして、南国の鮮やかさを愛してくださるたくさんの方の目にこの帯が留まりますように。
ちなみに地方によっては「ふぐ」を「ふく」と呼んだり書いたりします。
ふぐは福。この帯はお客様に福をいっぱいお届けすること間違いなしの逸品です。
絹100%の九寸名古屋帯。お値段は266,700円となっております。
お松
完売致しました、ありがとうございます。