小千谷縮の魅力

若葉の季節となりました。
いま店頭には夏物が勢揃いしております。
夏物には絽・紗・壁上布・夏大島・明石縮・などの絹物。
綿・綿絽・綿麻・綿紅梅などの綿物。
フォーマルからお洒落まで色々な素材や織があります。

今回は麻、その中でも小千谷縮のお話。
小千谷縮は1300年以上の歴史のある越後麻布に、今から300年程前に緯糸に強撚糸を用いて織る技法を加えて、シボ(細かい波状のシワ)のある風合いを出そうと織ったのが始まりだと言われています。
原料は苧麻(ちょま)。
麻織物の原料のややこしいのは、その呼び名。
苧麻・からむし・ラミーと色々呼び名がありますが、実は呼び名が違うだけですべて同じです。
からむしは地方呼び名でラミーはフランス語。
では原料が同じ越後上布と一般に流通している小千谷縮ではなぜこうも価格が違うのかと言いますと。
糸にする時の手間と織の手間が違います。
越後上布は糸を手で績み、織は地機で手織りします。
一般的な小千谷縮は、紡績糸を用いて自動織機で織られます。
一般的なと殊更に書いているのには訳があります。
小千谷縮にはユネスコの世界無形文化遺産に登録されている、手績み・手括り・手織りの手間の掛かった重要無形文化財の物があるからです。
しかしそれは越後上布と同じかそれ以上に高価で、極端に生産量が少ない為我々が目にすることはほとんどありません。
ゑり華の店頭や一般に目にする小千谷縮は重要無形文化財の小千谷縮ではなくお値頃な価格の物です。

では店主がお勧めするその理由は?

一.なんと言っても涼しい

素材が苧麻です。
苧麻は熱の伝導率とてもが高く、熱をどんどん散らすので、肌に触れるところが冷たく感じます。
また、繊維が湿気をはき出す力、吸水発散 性が高いので、汗をため込まず、常にサラッとしています。
更に緯糸に撚りの強い糸を入れて製織し、織り上げた後「湯もみ」といって布を湯に浸して揉む工程 により生まれる強いシボが、身体との間に隙間を作り、風を通してくれます。

二.手入れが簡単
家で洗えるのが魅力です。(自己責任でお願いします)
麻は植物ですので水に強いのです。
私は旅や出張にも小千谷縮で行きます。
汗をかいてもホテル のお風呂でシャワーを掛けて汗を流し、吊しておけば朝にはほとんど乾いてシワも伸びています。
朝、裾の方が少々湿っていても着てしまえば朝食の間に乾いて、気持ちよく出発できます。(くれぐれも自己責任でお願いします)

三.リーズナブル
価格がお気軽なのも魅力です。無地が3万円代から。

四.色が華やかになりました
従来の無地は、男物がメイン。
きれいな色がありませんでした。
しかし、最近はひと味違います。

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どうです、きれいな色が揃ったでしょう。
是非、是非見に来てください。
本当にお勧めなんです!!

店主 花岡 隆三

紫織庵 川崎社長のおもしろ染織談話
日時5月17日 土曜日・18日 日曜日
14時と16時の開催  17日土曜日にまだ余裕があります!

紫織庵の川崎社長がゑり華で楽しいお話をしてくださいます。
襦袢や染織の歴史などをクイズを交えながら楽しくお話しくださいます。
クイズの優秀正解者には紫織庵グッズを川崎社長よりプレゼント!
早めのご予約を!
予約はFAX・電話・メールにて。

電話 03-6427-2720
FAX  03-3499-6068
メール info@erihana.co.jp

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